Minimom 子育ての日々と、読んだ絵本のこと

子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方大全

子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方 大全

「読むワークショップ」という感じで、ガミガミ以外の引き出しを増やしながら、根本の意識も変えていける、とても良い本でした。

人間関係の原点である親と子のコミュニケーションが、子どもの人生に与える影響の大きさは計り知れません。
本書は、全米中の親や教育関係者から絶大なる信頼を得ている二人の著者、アデル・フェイバとエレイン・マズリッシュが、米国中で行ってきたワークショップの内容を整理して体系化。
幼児からティーンまで、さまざまな年齢の子どもたちのタイプや状況に対応した聴き方・話し方をイラスト入りで紹介しています。
「子どもを一人の人間として尊重する」。
頭では理解できても、なかなか実践できない親たちが、納得して行動を変えられる豊富な実例が本書の最大の魅力です。

amazon商品説明より引用

子育て指南書系って、理屈とか型みたいなものだけ提示されて、読んでる時はなるほどね~と思うんだけど実際に生活に寄り添わない感じのものが多いけど、この本は違いました。
子どもと過ごす実生活に即したスキルを解説してくれて、あ~あるあるという場面の実例がある。(実例で構成してるとすら言える。)

理屈と行動をワンセットにする

この本は、ただ理屈を説明するための本ではなく、
「実際に試しながら読んで欲しい」と書かれています。
紹介文にも「ワークショップの内容を整理して体系化」とありますが
まさに「読むワークショップ」という感じ。
この本をリーダー代わりにして、ワークショップを擬似体験するのが理想なんだと思います。

私も実際、ちょっと実験というような感覚でスキルを試してみて、本の内容がより理解できたような感覚がありました。
「理屈だけ」でもなく、「理屈抜き」でもなく、
理屈と具体的な行動をワンセットにしておくことが重要。
実際にスキルを使って接してみて、より子どもの気持ちを尊重する意味が体に入ってくるという感じ。

根っこを変えることと、回路を作ること

単純に「ガミガミ言わないぞ」と思っていても、なかなか解決しないんですよね。
夜寝る頃に「ああ今日もガミガミ言っちゃったなぁ・・」と反省しても、翌日はやっぱりいつも通りの繰り返し。
結局、根っこが「言うことを聞かせよう」の内は、手段として「怒り」ばっかり出てくるんじゃないかと思うんです。
「自立を促す」とか、最近かじり始めたアドラー心理学で言うところの「勇気付けよう」という根っこにしたい。

と言っても根っこなんてそう簡単に変えられるもんじゃないですよね。
「根っこを変えよう、根っこを変えよう」と気合で根っこにだけ働きかけるのもアリかもしれませんが、個人的には「型から入って回路を増やす」というアプローチで次第に根っこも変わるんじゃないかと、この本を読んでから思い始めました。

型から入って実際にマネしてみることで、理屈を理解して、自分の中の回路が増えていく感じ。
理屈だけの本を読んでも、なかなか回路は増えないんですよね。
そういう意味で、こういう実例を提示してくれる本は、ありがたい。

ということで、今の私の経過はというと

この本を読んでから、娘に対する自分の言動をやたらと振り返るようになりました。
何であんなことを言ったのかな?こう言わずにああ言ったのはなぜ?
うやむやにせず正直な心情を振り返るようにすると、ああめんどくさくなって大声出してしまったな、とかがわかってくる。
そうすると言う前に気が付けることも増えてきて、ひといき入れる。少しずつそういう良い方向に進んでいけているなと実感しているところです。
あ、そういえば大声といえば、この本は別に大声を否定するものではなかったのも印象的でした。
なんでもかんでも優しくソフトに丁寧に接しなさいという感じじゃなくて、言うべきことは言わなきゃいけないんだけど、余計ないじわるな一言を付け加えたり、嫌味たっぷりで説教したりじゃなく、びしっと短く一言で言うだけで子どもには伝わるよって話。
嫌味はほんとに危険。4歳児は立派に使いこなしますから、大人が言えば言うほど、それはそのまま嫌味レクチャーになる。おーこわ。

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